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感染症

なぜ帯状疱疹が増えているのか!

帯状疱疹が近年、増加傾向にあります。
診療している実感としても増えていると思いますし、若い年代の方の罹患も比較的多くみられています。

【まとめ】なぜ帯状疱疹が増えているのか!

・帯状疱疹の罹患率は徐々に増えている
・帯状疱疹は、子供の頃に感染した水痘(みずぼうそう)のウイルスが、免疫力の低下により再び暴れ出すことで発症する
・平成26年(2014年)10月より水痘ワクチンがこどもの定期予防接種に → ブースター効果が得られなくなった

帯状疱疹とは?

帯状疱疹は、「水痘・帯状疱疹ウイルス」によって起こる病気です。
子供の頃に「水痘(みずぼうそう)」にかかると(初感染)、その後ウイルスは体内の神経の奥深くに長期間眠った状態になります(潜伏感染)。
そして、加齢や疲労、ストレスなどで私たちの免疫力(抵抗力)が低下した時に、この水痘・帯状疱疹ウイルスが目を覚まして暴れ出し、帯状疱疹を起こします(再活性化)

帯状疱疹の初期では「ピリピリ」「チクチク」とした痛みが先行することが多く(およそ5割くらいの方は痛みが先行します)、その後、徐々に皮膚に赤み(紅斑)と水ぶくれ(水疱)が出てきます。
水ぶくれ(水疱)は時間が経過するとカサブタ(痂皮)になり、治癒します。
水ぶくれ(水疱)が深く形成されると、ときには炎症後の色素沈着や脱失が残ることがあります。

また、皮膚の症状が治まった後も3ヵ月以上痛みが続くことがあり、これを「帯状疱疹後神経痛」と呼びます。
統計にもよりますが、全体の3~10%の方に起こると言われています。

帯状疱疹の経過

なぜ今、帯状疱疹は増えているのか?

帯状疱疹の増加の大きな理由の一つとして、「水疱瘡にかかるお子さんが減ったこと」が挙げられます。

平成26年(2014年)10月より、生後12か月から生後36か月のお子さんが水痘ワクチンを打つようになりました(水痘ワクチンが定期予防接種)。
つまり、2014年以降はこれにより水痘(みずぼうそう)になるお子さんが激減したのです。
これが、これが大人にとって思いがけない影響を与えました。

水痘(みずぼうそう)になるお子さんが減ると、なぜ帯状疱疹になる患者さんが増えるのでしょうか?
それは、ブースター効果で説明できます。

かつては、身近なお子さんが水痘(みずぼうそう)にかかると、周囲にウイルスを多く排出するため、周りの大人も目に見えないウイルスに日常的に触れる機会がありました。過去に水痘(みずぼうそう)に罹患している大人はすでに免疫を持っているため発症はしませんが、ウイルスに触れることで、体内の免疫力が自然と強化(追加免疫)されていました。これを「ブースター効果」と呼びます。
しかし、水疱瘡のお子さんが減ったことで、大人がウイルスに触れて免疫を強化する機会も減ってしまいました。その結果、社会全体としてウイルスに対する抵抗力が少しずつ低下し、帯状疱疹を発症しやすくなったと考えられています。

ほかにも「高齢化(長生きするよになった)」、「3世代大家族が減少して水痘(みずぼうそう)になるお子さんと触れ合う高齢者が少なくなっている」などが考えられます。

帯状疱疹は、昔の教科書には「生涯に1回しか罹患しない病気」と記載されていましたが、最近の教科書には「2回目、3回目と複数回罹患される患者さんが増えています」との記載も散見されるようになりました。

帯状疱疹の予防のワクチン

新型コロナウイルスなど、ワクチンの話題ばかりで少し疲れてしまう方もいらっしゃるかもしれません。しかし、感染症の歴史を振り返ると、ワクチンが私たちの健康にもたらしたメリットは計り知れないものがあります。
現在、50歳以上の方は帯状疱疹ワクチンの接種が可能です。また、治療などで免疫低下のある患者さんは、50歳以下でも不活化ワクチンを接種できる可能性があります(担当の先生とご相談ください)。
発症そのものを防ぐだけでなく、万が一発症した場合でも、つらい後遺症(帯状疱疹後神経痛)を残さないための重症化予防としても有効です。
当院でも帯状疱疹ワクチンの接種を行っております。「自分も打った方がいいのかな?」「種類や副反応について知りたい」など、ご不安や疑問がありましたら、どうぞご相談ください。

帯状疱疹予防ワクチン

※ 一般の方が分かりやすいように医学の専門用語をわかりやすい言葉に変えて記載しています。

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