感染症

繰り返すヘルペスにファムビルのPIT療法「備える治療」

ヘルペスを1年のうちに何度も繰り返す方にとってヘルペスは憂鬱な問題です。
ヘルペスになったときに、すぐに病院に行けないこともあるかと思います。
そのような患者さんに、2019年2月より日本でも保険適応となったファムビルのPIT療法「備える治療」をご案内します。

単純ヘルペスとは?

ヒトヘルペスウイルス-1,2(HSV-1,2:単純ヘルペス)によっておこる感染症で、口周囲や性器周囲に小さな水疱を生じる病気をヘルペス(単純疱疹、単純ヘルペス)と呼んでいます。
口周囲にできるものを「口唇ヘルペス」とよび、HSV-1によっておこることが多いです。
性器周囲にできるものを「性器ヘルペス」とよび、HSV-2によっておこることが多いです。
水疱ができる際に、一般的にはピリピリした感覚、ヒリっとした灼熱感、かゆみを伴います。

下口唇にヘルペスの水疱が2つ(赤矢印)

単純ヘルペスウイルスに1度感染すると、ウイルスは神経の奥に潜伏して生涯いなくなることはありません。
そして、免疫力が低下した時、ストレスが溜まった時などに再び発症します。
再発頻度は患者さんそれぞれで、なかには1年に何度も単純ヘルペスを繰り返す再発しやすい患者さんもおられます。

PIT療法って何?

従来は、ヘルペスの発疹が生じた際に5日間ウイルス薬を処方する方法しかありませんでした。
この場合、単純ヘルペスが発症した時に診療所をタイミングよく受診しなければいけません。

PIT療法は「Patient Initiated Therapy」の略語で、ヘルペスの初期症状が生じた時に、患者さんの判断で薬を服用する治療法です。
薬はPIT療法用として事前に処方し、単純ヘルペスの症状が出るまでは、直射日光を避け、初期症状に備え携帯していただきます。

ファムビルのPIT療法

ファムビルのPIT療法

内服のスケジュールは、初期症状が生じた6時間以内に1回目を内服、その後12時間後2回目を内服して、2回で治療が完了します。
これにより単純ヘルペスの症状の緩和され、 QOL(生活の質)の向上につながると考えられます。
症状が出現した際にタイミングよく病院にかかるのが難しい方に適している方法だと思います。

PIT療法の処方が可能かどうかは、診察にて確認させていただきます。
次回再発分の処方は1回分のみ処方できます。

ファムビルのPIT療法の対象患者さん
  • 再発頻度が1年間で概ね3回以上である方
  • 再発の初期症状を正確に判断できる方
  • 服用時の適切な用法・用量が選択可能な方

※ 妊娠または妊娠している可能性がある場合には服用できません


追加【2023年3月】 以下のブログ記事で2023年2月に承認されたアメナリーフのPIT療法について説明しています。

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