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感染症

みずいぼ(伝染性軟属腫)の治療薬「ワイキャンス」

ブログ記載時点(2025/10)で発売はされていませんのでご注意ください


2025年9月に、伝染性軟属腫(みずいぼ)の治療薬「ワイキャンス」が製造販売承認を取得しました。
まだ発売までに時間がありますが、現時点の情報をまとめました。
伝染性軟属腫(みずいぼ)のご相談を受けることが多いため私たちも大変発売を楽しみにしています。

まとめ(ワイキャンスの特徴)

・伝染性軟属腫の治療薬
・2025年9月に製造販売承認を取得(→ブログ記載時点(2025/10)で本邦未発売
・有効成分は「カンタリジン」
・皮膚に塗ることで水いぼのウイルスに反応して、水疱(水ぶくれ)をつくって排出する仕組み
・患部に塗布して16〜24時間後に石鹸で洗い流します
・3週間に1回、患部に塗布します
・2歳以上のお子さんから使用可能

みずいぼ(伝染性軟属腫)

【伝染性軟属腫、読み方:でんせんせい-なんぞくしゅ、俗:みずいぼ】
ポックスウイルス科の伝染性軟属腫ウイルスによる皮膚の感染症で、小さく光沢のある丸いイボができるのが特徴です。特に子どもに多く見られ、接触やタオルの共用などでうつります。多くの場合はいずれ抗体が生じて自然に治りますが、それがいつ頃になるかはわかりません。急激に広がったり、湿疹を伴ったりすることもあるため注意が必要です。

伝染性軟属腫の臨床写真
伝染性軟属腫

当院のみずいぼ(伝染性軟属腫)の説明ページ

ワイキャンスについて

ワイキャンスの有効成分は「カンタリジン(Cantharidin)」です。
カンタリジンは、もともと甲虫類が分泌する体液に含まれる天然成分です。
皮膚に塗布すると水疱(みずぶくれ)を形成する性質があり、その性質を利用して水いぼのウイルスを排出します。

米国では2023年8月に発売され使われており、既に使用実績があります。
日本でも臨床試験で安全性と有効性が確認されたため、製造販売承認を取得しました。

ワイキャンスの使用方法

この製剤を使用する際は、防護具(手袋、保護メガネ)を装着の上で使用する必要があります。
現時点の情報では、ご自宅で使用するものではなく、クリニックで塗布するようです。

後日、詳細が分かってきましたら、この記事の内容も修正する予定です。


当院では今回ご紹介した「ワイキャンス」とは別に、医療機関専売のみずいぼ(伝染性軟属腫)に対する保湿クリームを販売しています(M-BFクリーム 税込み 2,200円)。興味のある方はご相談ください。

※写真掲載は患者さんの許諾を得ています。

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