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アトピー

小児アトピー性皮膚炎の治療「デュピクセント」

今回は小児にも適応拡大になった「デュピクセント」をご紹介します。

2018年に日本で保険適応となったデュピクセント。
今までは15歳以上のアトピー性皮膚炎に使用していました(適応条件あり)。
そのデュピクセントが適応拡大となり、2023年9月から生後6カ月以上の小児にも使用できることになりました!
成人のアトピー性皮膚炎の患者さんには、既に何十例と使用している薬剤であり、その有効性を実感してきました。


小児には300mgと200mgを使用することになります。
2023年12月にデュピクセントの200mgシリンジが発売されて、はれて対象のお子さん全員に使えるようになりました。
当院でも小児の投与が始まっています。

デュピクセント(デュピルマブ)とは

デュピクセントは、近年の創薬の発展によって作られるようになった抗体製剤です。
2型炎症のサイトカインである「IL-4」と「IL-13」の働きを抑えます。
皮下に注射するお薬です。

投与可能なお子さん

多くのお子さんは今までの治療で十分

当院では小児アトピー性皮膚炎の患者さんにステロイド外用薬を中心とした標準治療を行っています。
それにより9割以上の方は良い状態になります。
しかしながら、一部の数%、どうしても治療がうまくいかない重症の小児アトピー性皮膚炎の患者さんがいらっしゃいます。
そのような方に、今回のデュピクセントを使うことになります。

適応があるかどうかは条件がございますので、診察時にご質問ください。

重症の小児アトピー性皮膚炎の問題点

重症の小児アトピー性皮膚炎の患者さんは、
患児本人の「睡眠障害」「成長障害」「学校でのいじめ」「精神面での障害」「進学や就職の問題」といったたくさんの問題があるだけではなく、
保護者にも「ケアにかかる時間」「睡眠障害」「ストレス」「仕事への影響」といった負荷が生じます。
そうした問題点や負荷が、今回のデュピクセントにより改善されることを願っています。

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