「みずむしでしょうか?」と診察にいらっしゃる方のうち、私の感覚では5人に1人はみずむしではなかったりします。
みずむしといえば「足の指の間がジュクジュク」「足の指の間がかゆい」というイメージではないでしょうか。
確かに、指の間がジュクジュクするタイプは最も多いと思いますが、それだけではありません。
また、足のみずむしは意外にもかゆくないことが多いです。
ここでは足の「みずむし」の症状を解説します。
足の「みずむし」はどんな症状?
みずむしは、白癬菌という真菌(いわゆるカビ)によっておこる感染症です。
最も多いのは足のみずむしですが、爪や体、陰部、手、顔など全身どこでも感染することがあります。
今回は足のみずむしについて解説します。
図は足の皮膚の断面ですが、みずむし菌(赤矢印)が皮膚の角質に入り込んでいるのが分かります(グロコット染色)。
足みずむしの3大タイプ!
1)趾間ジュクジュクタイプ
足の指の間がジュクジュクとして、皮がむけます。
一番ポピュラーなタイプです。
最初は皮膚が赤くなり、次第に白くふやけてきます。
2)小さな水疱を作るタイプ
主に足の裏に、小さいみずぶくれがポツポツとできるタイプです。
かゆみが強く、そのうちに赤くなり皮膚が剥がれ落ちます。
湿疹や掌蹠膿疱症といった病気と紛らわしいタイプです。
3)足の裏ガサガサタイプ
足の裏、なかでも踵(かかと)のガサガサはこのタイプが多いです(踵みずむし)。
しだいに皮膚にひび割れができ、亀裂を生じることもあります。
ご本人は踵がガサガサあれているくらいにしか思っていないことも!
踵のガサガサは単に皮膚があれていることもあるので、ご相談ください。
足の「みずむし」は皮膚科で治療を
みずむしと言っても、意外と奥が深いもの。
お悩みがあれば、ぜひ皮膚科の専門医にご相談ください。