皮膚の病気といえば「かゆい」というイメージがあるのではないでしょうか?
実際に、かゆみを起こす病気は多いです。
皮膚だけの特有の症状です。
「かゆみ」とは?
「かゆみ(痒み)」とは「引っ搔いてしまいたくなるような不快な感覚」と定義されています。
皮膚に付着した異物を除去するための生体の防衛反応と考えられています。
「かゆみ」は大きく2つに分類できます。
1)皮膚に病気があり、かゆみを感じる(末梢性のかゆみ)
「湿疹」、「蕁麻疹」が代表的です。
それぞれの病気ごとに治療法が異なります。
2)皮膚には何も症状がないが、脳がかゆいと感じる(中枢性のかゆみ)
例えば「腎臓が悪くて透析している患者さんのかゆみ」、「肝硬変の患者さんのかゆみ」などです。内臓に問題があることが多いです。この手の痒みは難治です。
「痛み」にくらべて「かゆみ」の研究は遅れており、まだまだ不明な点がたくさんあります。
以前は「痛み」と同じ神経の経路をたどると考えられていた時代もありますが、現在は別物と認識されています。
乾燥するとなぜ「かゆい」のか?
皮膚が乾燥するだけでも「かゆみ」が起こります。
それは、皮膚のバリア機能が低下しているため、様々な刺激がかゆみの神経に到達しやすくなっているからです。
ちょっとした服の刺激でも痒みを感じてしまいます。
「かゆみ」への対応法
かゆみには、共通の対応法がありますのでご紹介します。
1)冷やす
「かゆみ」は一般的に皮膚が温まるとかゆみが増します。
冷えるとかゆみが軽減します。
そのため、保冷剤などをタオルで包み皮膚にあてて冷やしてみましょう。
低温やけどになると困りますので、冷やすのはほどほどに。
2)避けるべき食べ物・飲み物
一般的に「かゆみ」を悪化させる食べ物・飲み物があります。
例えばアルコールや刺激物、辛い食べ物です。
絶対にダメというわけではありませんが、控えめにしましょう。
3)爪を短く整えておく
なるべくお肌を傷つけないように、爪は短く整えておきましょう。
爪やすりを使うと効果的です。
4)保湿
皮膚が乾燥していれば保湿をしましょう。
保湿剤はこまめに塗りましょう。
掻いても責めないで!
搔いてしまっても自分を責める必要はありません。
また、掻いてしまったお子さんを叱らないであげてください。
「かゆみ」は物凄く強い欲求ですから「掻かない」のは大変難しい事です。
掻いてしまった過去よりも、今後どのように対応していくのか前向きに考えましょう。
そのためのヒントを、引き続きブログに書いていきたいと思います。