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皮膚科の薬

ビラノア(ビラスチン)を「空腹時」のタイミングで飲むコツ

今回は、当院でじん麻疹、湿疹、花粉症、アレルギー性鼻炎などの治療でよく処方しているお薬「ビラノア(成分名:ビラスチン)」についてお話しします。

ビラノアは非常に優れたお薬です。
しかしながら、ビラノアは「空腹時」に飲むお薬であり、患者さんから「飲むタイミングが難しい」「飲み忘れてしまう」「空腹時のタイミングが難しいので変えてほしい」というお声を時々いただく事があります

そこで、今回はビラノアを「空腹時」に飲むためのポイントを解説したいと思います。
【注意】 記載内容は原則の解説です。実際の服用は、診察に基づいた医師の判断を優先してください。

【まとめ】ビラノアを「空腹時」に飲むためのポイント

・ビラノアは食事の影響を強く受けるため「空腹時」に内服する
・ビラノアにおける空腹時の定義:「食事の1時間前」または「食後2時間以降」
・自身のライフスタイルに合わせて、起床直後や就寝前など最適なタイミングを固定する

ビラノアの魅力と「唯一の弱点」

ビラノアの画像

ビラノアは、2016年に登場した「第2世代抗ヒスタミン薬」です。「効果が出るのが早い」「かゆみや鼻水を抑える力が強い」、そして何より「眠気がほとんど出ない」という、非常にバランスの取れた素晴らしいお薬です。添付文書上でも、自動車の運転などの制限が記載されていない抗ヒスタミン薬のひとつです。

しかし、この優秀なお薬にも「食事の影響を極めて受けやすい」という唯一にして最大の弱点があります。そのため、ビラノアは「空腹時」に内服することとされています。

ビラノアにおける「空腹時」の定義とは

薬の説明書きにある「空腹時にお飲みください」という言葉。漠然と「お腹が空いている時かな?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、実は明確な基準があります。

ビラノアにおける空腹時とは、以下のいずれかのタイミングを指します(添付文書参照)。

  • 食事の1時間前
  • 食後から2時間以上経過した後

つまり、ビラノアを飲む「前後」には、胃の中に食べ物がない状態を作っていただく必要があるのです。

なぜ食事と一緒に飲んではいけないのでしょうか?

食後にビラノアをのんでしまう方がいらっしゃいますが、これは非常に「もったいない飲み方」です。

胃の中に食べ物がある状態でビラノアを飲むと、薬の成分が食べ物と一緒に腸へ運ばれる過程で、体内への吸収効率がガクッと落ちてしまいます。データによると、食後にビラノアをのんだ場合、薬の成分が体に吸収される量(AUC)が約40%も低下し、血液中の最も高い濃度(Cmax)も約60%低下してしまうことがあると分かっています。

簡単に言えば、「食後に飲むと、本来の半分以下の効果しか発揮されない可能性がある」ということです。

ビラノアをうまく飲むタイミングのコツ

「空腹時」のルールを守るためには、ご自身の生活リズムの中で「どの時間帯なら確実に胃の中が空っぽか」を見つけることが成功の秘訣です。当院でよくご提案している、おすすめのタイミングを3つのパターンでご紹介します。

① 起床直後(朝の時間をコントロールしやすい方)

朝起きてすぐにビラノアをのみ、それから身支度や家事を済ませて、1時間後に朝食をとるパターンです。
睡眠中はお腹に何も入れていないため、起床直後は確実な「空腹時」です。朝一番に飲むことで、日中のつらい症状をしっかり抑えることができます。
枕元にビラノアとお水をセットしておき、目が覚めたらベッドの中でそのままのんでしまうのもよいでしょう

② 就寝前:夜の時間をコントロールしやすい方

夕食を早めに済ませることができる方におすすめのパターンです。例えば、19時に夕食を終えた場合、2時間後の21時以降であれば内服可能です。
夜間から明け方にかけて強くなるじん麻疹のかゆみや、朝起きた時のつらい鼻水(モーニングアタック)を防ぐのに非常に効果的です。
夕食の時間が遅くなってしまった日は、食後2時間待つのが難しくなるため、お仕事で夕食時間が不規則な方には少し工夫が必要です。

③ 退勤時、夕方の休憩時間、出勤時

お仕事などで夕食の時間が毎日バラバラだという方は、仕事を終えて会社を出るタイミングや、夕方の時間帯(例えば16時~17時頃のおやつを食べていない時間帯)、または出勤して会社に着いたタイミングで飲むのがおすすめです。
昼食から十分な時間が経過しており、かつ夕食前の空腹時を狙いやすい時間帯です。
カバンの中や職場のデスクに薬を常備しておくことで、のみ忘れを防げます。

ビラノア「空腹時」のQ&A

Q 間違えて食後(または食事の直前)にビラノアをのんでしまいました。
体に何か悪影響はありますか?

A. まずはご安心ください。体調を崩すなどの問題は生じません。
「空腹時に飲む薬」と聞くと、間違えた時に胃や体に悪い影響があるのではないかと心配される方もいらっしゃいますよね。しかし、食事と一緒に、あるいは食後すぐにビラノアをのんでしまったからといって、体に危険な副作用が起きたり、害が生じたりすることはありません。
前述の通り、胃の中に食べ物がある状態で内服すると「薬の成分が体に吸収されにくくなる」というだけであり、単に「本来の薬の効果(かゆみや鼻水を抑える力)が弱くなってしまう」という結果にとどまります。
ただし、「効かないかもしれないから」と、自己判断ですぐにもう1錠追加で飲むことはおやめください。間違えてのんでしまった日はそのまま様子を見ていただき、翌日からまた正しい「空腹時」のタイミングで飲むようにしましょう。もし、どうしてもかゆみが治まらずお辛い場合は、無理せず当院へご相談ください。

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