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皮膚科で処方されるステロイド外用薬のひとつ 「リンデロンDP」 について解説いたします。

【まとめ】リンデロンDP

・主成分「ベタメタゾンジプロピオン酸エステル」
・ステロイド外用薬の1つ
・上から2番目に強いランク(Ⅱ群)
・軟膏、クリーム、ゾルの3種類がある

リンデロンDPとは

リンデロンDPは先発品の商品名です。主な有効成分は「ベタメタゾンジプロピオン酸エステル( Betamethasone Dipropionate)」です。
これはステロイドの一種で、グルココルチコイド受容体に結合し、皮膚の炎症を抑える作用を発揮します。
赤み、かゆみ、腫れなどを改善し、患者さんの生活の質を大きく向上させます。


ステロイド外用薬には強さのランクがあり、リンデロンDPは 5段階のうち「Ⅱ群:ベリーストロング」 に分類されます。
強めのステロイド外用薬で、正しく使えば強い味方になります。
一方、自己判断で「残った薬を別な病変部に塗る」といった不適切な使用をしないように気を付けてください。

“強さ”のランクにとらわれないで!

ステロイド外用薬には「ストロング」「ミディアム」「ウィーク」など、“強さ”を示すランクが表示されています。
しかし、このランクは必ずしも実際の効果を正確に表すものではありません。
同じ薬でも、塗る部位によって効き方が変わります。たとえば「強め」とされる薬でも、手足の湿疹では十分に効果があらわれないことがありますし、逆に顔の湿疹では強力に作用してしまうこともあります。
また、病気の種類によっても必要な強さは異なります。
強めの薬を使わないと改善しにくい疾患もあれば、弱めの薬でも十分に効果が得られる場合もあります。
当院では、薬の名前やランクだけにとらわれず、患者さんの症状や塗布する部位を丁寧に見極めて適した薬を選んでいます。

名称が類似した薬剤に注意

「ベタメタゾンジプロピオン酸エステル(リンデロンDP)」のほかにも、名前に「ベタメタゾン」とつく外用薬がいくつかあります。
たとえば、
・「ベタメタゾン吉草酸エステル(リンデロンV)」
・「ベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステル(アンテベート)」
などです。
名前が似ているため、混同しやすいので注意が必要です。

さらに、2005年以降に発売された後発医薬品(ジェネリック医薬品)は、
『一般的名称 + 剤形 + 含量 + 会社名(屋号)』
という形式で表記されています。
そのため、一般名称が長いステロイド外用薬では、薬の名前が複雑になり、間違えやすいことがあります。

リンデロンDPの種類

リンデロンDPには 軟膏、クリーム、ゾル の3種類があります。

・軟膏:油分が多く、乾燥してカサカサした皮膚に適する
・クリーム:べたつきが少なく、広範囲に塗りやすい
・ゾル:頭皮など毛のある部位に適する

なお、リンデロンDPクリームはO/W(水中油型)のクリーム剤です。

リンデロンDPを使用する主な疾患

リンデロンDPは以下のような皮膚疾患に用いられます。

・湿疹、皮膚炎:アトピー性皮膚炎、かぶれ(接触皮膚炎)、脂漏性皮膚炎、虫刺されによる強い炎症など
・乾癬、掌蹠膿疱症など慢性炎症皮膚疾患
・ケロイド、肥厚性瘢痕
・円形脱毛症
・水疱症(天疱瘡群、水疱性類天疱瘡など)
・薬疹、中毒疹

リンデロンDPの名前の由来

リンデロンDPは先発品の商品名です。リンデロンDPという名前は、リンデロンが「Nebennierenrinde(副腎皮質)+ RON(語尾調整)」から、またDPは「ベタメタゾン骨格の 2ヵ所(17位、21位)にプロピオン酸のエステル結合を有するため、2個(di)のpropionic acid(P)」が由来となっています。

リンデロンDPの主な副作用

リンデロンDPには、ステロイド外用薬で起こる以下のような副作用が認められます。長期、広範囲に使用する場合は、医師の指示に従ってください。

・皮膚の萎縮(薄くなる)
・毛細血管の拡張
・ニキビ様皮疹、毛嚢炎
・感染症の悪化(細菌・真菌)

特に顔や陰部など皮膚が薄くて外用剤の吸収がよい部位では副作用が出やすいため、医師の指示を守ることが重要です。

リンデロンDPの塗る量の目安

リンデロンDPの塗る量の目安は、単独のチューブで処方されている場合、「FTU(Finger Tip Unit)」が参考になります。
保湿等と混合されている場合には「ティッシュが付着するくらい」「軽くテカるくらい」が目安となります。

FTU(Finger Tip Unit)の画像

ステロイド外用薬については、以下のページをご参照ください。

ステロイド外用薬