【まとめ】ゲンタシン
・一般名: ゲンタマイシン硫酸塩
・抗菌薬の外用剤:「軟膏」と「クリーム」がある
・1日1〜数回患部に塗る
・かぶれ(接触皮膚炎)を起こしたら中止する
ゲンタシンはどのようなお薬ですか?
ゲンタシンは、「ゲンタマイシン硫酸塩」というアミノグリコシド系の抗生物質を有効成分とした塗り薬です。「黄色ブドウ球菌」や「緑膿菌」といった細菌に対して、抗菌作用を発揮します。細菌が自分自身の体を作るためのタンパク質合成をピンポイントで邪魔することで、細菌を退治します。
ゲンタシンの外用薬の種類
ゲンタシンは、「軟膏」と「クリーム」という2つの剤型があります。

軟膏は保護作用に優れており、患部に油分の膜を張って優しく保護してくれます。そのため、化膿してただれた傷口やとびひの患部のように皮膚のバリア機能が失われて非常にデリケートな状態になっている部位でも、刺激が少なく、お子さんにも安心して使っていただけます。
ゲンタシンの使用時の注意点
まれに、成分が合わずに「かぶれ(接触皮膚炎)」を起こす方がいらっしゃいます。「赤み」や「かゆみ」が強くなった場合や、ヒリヒリとした刺激を感じた場合は、無理に続けずに中止して、ご相談ください。
ゲンタシンは「細菌が繁殖して化膿している状態」の火消し役ですが、「化膿の予防」として長期間使い続けてはいけません。必要のない時に抗菌薬を塗り続けると、抗菌薬に抵抗性を持つ「耐性菌(たいせいきん)」を生み出してしまうリスクがあります。赤い腫れが引いたらゲンタシンは終わりにしてください。
ゲンタシンは「細菌」を退治するお薬です。真菌(例:水虫、爪水虫)の増殖をおさえる効果、ウイルス(例:ヘルペス、帯状疱疹)の増殖をおさえる効果、湿疹などの炎症を抑える効果もありません。傷の保護や、細菌の増殖を抑える程度の効果となります。
ゲンタシンの名前の由来
ゲンタシンは、有効成分である ゲンタマイシン硫酸塩より命名由来します。
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Q 1日に何回塗ればよいですか?
1日1~数回、患部に塗布します。
Q 赤く腫れたニキビにも効きますか?
ゲンタシンは、ニキビの主な原因である「アクネ菌」への効果は弱いため、基本的にはニキビ治療には適していません。ニキビでお悩みの方には、診察にてご相談ください。
Q ゲンタシン軟膏・クリームにはステロイドが含まれていますか?
いいえ、ステロイドは含まれておりません。細菌を退治する「抗菌薬」のみのお薬です。そのため、細菌感染が原因ではないアレルギーやアトピー性皮膚炎などの「かゆみ・炎症」を直接抑える効果はありません。
Q お薬を塗る前に、患部は消毒したほうがいいですか?
強い消毒液を使用すると、健康な皮膚の細胞まで傷つけてしまい、かえって治りが遅くなることがあります。当院では基本的に、石鹸をよく泡立てて患部を優しく洗い、シャワーで汚れや細菌をしっかりと洗い流すことを推奨しています。清潔なタオルで優しく水分を拭き取った後に、お薬を塗布してください。
Q 塗った部分が赤くなったり、かゆくなったりしました。
まれに、お薬の成分が合わずに「かぶれ(接触皮膚炎)」を起こす方がいらっしゃいます。お薬を塗ってかえって赤みやかゆみが強くなった場合や、ヒリヒリとした刺激を感じた場合は、無理に使い続けず一旦お薬をお休みし、なるべく早く当院へご来院ください。
この記事の執筆・監修:
上田 喬士
東小金井うえだ皮ふ科 院長 、日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医 / 日本アレルギー学会認定 アレルギー専門医、医学博士