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皮膚科で処方される抗ヒスタミン薬のひとつ 「ビラノア」 について解説いたします。
【注意】 記載内容は原則の解説です。実際の服用は、診察に基づいた医師の判断を優先してください。

【まとめ】ビラノア

・主成分「ビラスチン」
・第2世代抗ヒスタミン薬の1つ
・空腹時の内服(食事の1時間前、2時間以上後)
・眠気はほとんど出ない

ビラノアとはどのようなお薬ですか?

ビラノアは、2016年に日本で発売された「第2世代抗ヒスタミン薬」に分類される抗アレルギー薬です。
ビラスチンが主成分です。
また、口腔内崩壊錠(ビラノアOD錠20mg)が2021年に発売されています。

私たちの体には「ヒスタミン」という物質があります。
これは体内で炎症やアレルギー反応を起こすきっかけになる物質です。
花粉やハウスダストなどに反応すると、ヒスタミンが放出され、鼻水・くしゃみ・かゆみ・赤みなどの症状が出ます。
皮膚においては、ヒスタミンは「かゆみ」を引き起こす代表的な物質です。
このヒスタミンの働きをブロックする薬を「抗ヒスタミン薬」といいます。

ビラノアの特徴

眠気がほとんど出ない

多くの抗ヒスタミン薬には「服用後の自動車運転等の禁止・注意」という記載がありますが、ビラノアにはこの記載がありません。脳内への薬の移行が非常に少ないため、眠気や集中力の低下(インペアド・パフォーマンス)がほとんど起こらないとされています。※ただし、個人差はありますので、初めて服用する際は様子を見てください。

効果の発現が早い

第2世代抗ヒスタミン剤のなかでも、服用してから効果が出るまでの時間が短い方です。「今、痒くてつらい」「鼻水が止まらない」という症状を早く抑えたい時に頼りになるお薬です。

しっかりとした効き目

「眠くない薬は効き目が弱いのでは?」と思われるかもしれませんが、ビラノアはアレルギー症状を抑える効果もしっかりとしています。効果と副作用(眠気)のバランスが良いお薬と言えます。

「空腹時」に内服:食事の影響

非常に優秀なビラノアですが、処方する際に注意するべきことが一つだけあります。それは「空腹時に飲むこと」です。

ビラノアは食事の影響を非常に受けやすいお薬です。食後に飲んでしまうと、成分が体に吸収されにくくなり、効果が60%ほどに低下してしまうというデータがあります。これではせっかくの効果が発揮されません。

ビラノアが処方される疾患

主に以下のような疾患に用いられます。

・アレルギー性鼻炎
・蕁麻疹(じんましん)
・皮膚疾患に伴う痒み(湿疹・皮膚炎・皮膚そう痒症)

ビラノアの服用方法

ビラノアは通常「1日1回、1回10mg」を「空腹時」に服用します。

ビラノア錠における「空腹時」とは、「食事のおよそ1時間前」または「食後2時間以上後」を指します(添付文書等参考)。
おすすめの内服のタイミングは、
・起床してすぐ(朝食の1時間前)
・夕食から2時間以上あけて、寝る前
・会社帰り(退社時に飲んで帰宅)などの、食事に関係のない時間帯(空腹時)

小児

ビラノアは15歳以上から適応となります。

妊娠中・授乳中

妊娠中:添付文書上「妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること」とされています。
授乳中:添付文書上「授乳中の女性には治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること」とされています。
なお、妊娠中・授乳中でも禁忌ではありません。
私の知る限り、人において明らかな催奇形性(赤ちゃんに先天的な奇形が生じる性質)は報告されていません。

ビラノアの名前の由来

Bilastine Non Allergy に由来します。
なお、海外では「Bilaxten(ビラクステン)」という名前で販売されていることもあります。


抗ヒスタミン薬については、以下のページをご参照ください。

抗ヒスタミン薬