痒疹
【痒疹:ようしん】
痒疹は、痒みの強いブツブツした盛り上がる皮疹ができる疾患です。多くの場合は複数生じますが、それぞれが基本的に孤立していて癒合しません。
痒疹には「急性痒疹」「亜急性痒疹「多形慢性痒疹」「結節痒疹」など経過と原因によって分類されます。
痒疹の原因ははっきり分かっていません。虫刺されにひき続いて生じたり、アトピー性皮膚炎の方に生じたり、内臓疾患に合併して生じたりすることがありますが、誘因がない方もいます。
治療の多くは「ステロイド外用薬」、かゆみに「抗ヒスタミン剤の内服」が用いられます。それ以外にも「液体窒素による冷凍凝固療法」「保湿剤の密封療法」「ステロイドの局注」、稀ながら「免疫抑制剤の内服」が行われています。
また、条件があえば光線療法を用います。2023年から、結節性痒疹であれば生物学的製剤(抗体医薬品)のミチーガ、デュピクセントが保険適応となりました。