皮膚科で処方されるステロイド外用薬のひとつ 「クロベタゾン酪酸エステル」 について解説いたします。
【まとめ】クロベタゾン酪酸エステル
・先発品の「キンダベート」は2025年に販売終了
・ステロイド外用薬の1つ
・上から4番目に強いランク(Ⅳ群)
・先発品は軟膏の1種類のみであった
・後発品は軟膏、クリーム、ローションの3種類がある
「キンダベート」は販売終了
キンダベートは先発品の商品名です。主な有効成分は「クロベタゾン酪酸エステル(Clobetasone Butyrate)」です。
とても残念なことに、2025年に販売終了になりました。
「kinder」は独語で子供という意味で、より安全に子供にも使える外用副腎皮質ホルモン剤ということから「Kindavate」という商品名となりました。

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キンダベート(先発品)の製造中止は残念に思います。
他の製薬会社による継続販売が期待されますが、現時点ではその予定は確認できません。
販売終了の理由は公表されていませんが、薬価・製造・供給体制の問題など複数の要因が考えられます。
クロベタゾン酪酸エステルとは
クロベタゾン酪酸エステル(Clobetasone Butyrate)はステロイドの一種で、グルココルチコイド受容体に結合し、皮膚の炎症を抑える作用を発揮します。
赤み、かゆみ、腫れなどを改善し、患者さんの生活の質を大きく向上させます。
ステロイド外用薬には強さのランクがあり、クロベタゾン酪酸エステルは 「Ⅳ群:ミディアム」 に分類されます。
名称が類似した薬剤に注意
「クロベタゾン酪酸エステル(キンダベート)」のほかにも、名前に「クロベタゾン」と似た名称がつく外用薬があります。
たとえば、
・「クロベタゾールプロピオン酸エステル(デルモベート)」
です。
どちらも先発品が販売終了になったので、一般名で処方されることとなります。
名前が似ているうえ、強さのランクも違うので注意が必要です。
クロベタゾン酪酸エステルの種類
クロベタゾン酪酸エステルには、先発品のキンダベートは軟膏の1種類のみでしたが、後発品は 軟膏、クリーム、ローション の3種類があります。
・軟膏:油分が多く、乾燥してカサカサした皮膚に適する
・クリーム:べたつきが少なく、広範囲に塗りやすい
・ローション:頭皮など毛のある部位に適する
クロベタゾン酪酸エステルを使用する主な疾患
クロベタゾン酪酸エステルは以下のような皮膚疾患に用いられます。
・アトピー性皮膚炎
・湿疹・皮膚炎:顔面、頚部、腋窩、陰部
クロベタゾン酪酸エステルの主な副作用
クロベタゾン酪酸エステルには、ステロイド外用薬で起こる以下のような副作用が認められます。長期、広範囲に使用する場合は、医師の指示に従ってください。
・皮膚の萎縮(薄くなる)
・毛細血管の拡張
・ニキビのような皮疹、毛嚢炎
・感染症の悪化(細菌・真菌)
クロベタゾン酪酸エステルの塗る量の目安
クロベタゾン酪酸エステルの塗る量の目安は、単独のチューブで処方されている場合、「FTU(Finger Tip Unit)」が参考になります。
保湿等と混合されている場合には「ティッシュが付着するくらい」「軽くテカるくらい」が目安となります。

ステロイド外用薬については、以下のページをご参照ください。